目 次
豪雨多発で過去10年間に全国97%の市町村で水害・土砂災害が発生(応用地質株式会社のコラムより)
200㎜超える年間豪雨日数は50年前に比べ1.6倍に激増
気象庁の観測データから、1日の降水量が200ミリ以上の大雨を観測した日数は、1901年からの30年間と直近の30年間を比べると約1.6倍に増加している。
過去10年間に全国97%の市長村で水害・土砂災害が発生
驚くべきは、内閣府資料によると、過去10年間(平成21年~平成30年)に実に97%以上もの市町村で水害・土砂災害が発生している。
その背景には、気候変動によるほかに、都市化の影響があるとも言われている。都市化により排水機能が発達し、都市に降った雨が短時間で河川に流入するようになったことや、潜在的に災害の危険性のある土地が宅地へと開発されてきたことなどが挙げられる。
参考 |
意外と多い水災補償なし火災保険加入者
2015年度のデータでは、全国の火災保険加入者のうち、27%の世帯では水災補償が付保されていないことがわかりました。
台風の多い九州、四国・中国では、河川氾濫や土砂崩れが多い為、比較的水災の付保が多いが、関東や近畿地方は意外と少ない傾向となっています。
水災補償とは?
水災とは?
水災とは基本的に、「台風、暴風雨、豪雨、融雪」などが原因となって、「浸水や洪水、高潮、土砂崩れ、落石など」で住宅が損害を被った場合を言います。なお、地震による津波や河川決壊による水害は水災の対象にはならず、地震保険の対象になります。
水災補償の保険金支払い対象となる被害基準
水災補償保険金支払いの対象となる基準 | 留意事項 |
「床上浸水」、又は、 「地面から45㎝を超える浸水」 |
床下浸水は保険金支払い対象にはなりません!この為、床下相当の位置には、高額な設備(室外機等)や物品は置かないことが賢明です! |
「再調達価額の30%以上の損害」 が発生 |
水害での家屋(家財を除く)被害が、元の住居に復興させるために家屋の再調達額の30%以上の費用がかかる場合が対象になります。 |
水災補償の付保で保険料はどの程度上がる?
火災保険に「水災補償」を付保すると保険料はどの程度上がるのでしょうか?
ダイヤモンド不動産研究所の調べによると次のようになっています。
実際に検討される場合は、「火災保険一括見積もり」を活用して検証してください。
前提条件 | 新築木造、床面積100平米、保険金額2千万円、保険期間5年間 |
水災補償付保に伴う年間保険料アップ額 | ソニー損保 年間約2万円 セコム損保 年間約1万7千円 (昨年12月現在調べ) マンションの場合は水災補償はもっと割安になる可能性が高い |
火災保険に水災補償をつける判断基準
気候変動による豪雨の多発と地域に関係なく発生しうる状況下で水災補償付保の必要性は、高まっています。
しかし、水災補償の対象は主に床上浸水以上の被害であり、年間保険料も2万円近く高くなります。
このため、ハザードマップなどで示された地域の住居については、鉄筋造りで高層階の場合を除いて水災補償付保は不可欠ですが、そうでない地域の住宅においては、水災補償をつけるかどうかの判断は迷うところであります。
しかし、ハザードマップで注意が必要とされない住居についても、集中ゲリラ豪雨等により下水道管の処理能力を超え雨水が溢れて浸水被害を被ったり、うち続く線状降雨帯の豪雨等により思わぬ地盤崩れになどによる被害も多発しております。
自宅周りの地盤や地質状況、家屋状況からの判断が必要!
ハザードマップで注意が必要とされる地域、河川決壊リスクある地域やがけ崩れの心配がある山間にある住居の場合は間違いなく水災付保は必須です。
問題は、それらの地域と関係なく高台にある住居や高層マンションなどにお住いの方について水災補償を付保すべきかどうかが悩ましいところになります。
そういう方については、結局は、お住いの地盤や周囲の地質状態、家屋の状況等から床上浸水や地盤崩れによる被災の可能性等から判断することになります。
なお、水災リスクが低い場合は、家財保険にまで水災補償付保は不要かも知れませんね?
火災保険の見直し検討には専門機関活用が便利!
火災保険については、損保会社によって地域の災害リスクの見方が異なる場合があり、同一内容同一補償であっても保険料には差がでます。
従って、どこが一番費用対効果で優位性があるかは同一条件で他社比較してみなければわかりません。
かといって、自分で資料を集めて検討するには無理があり、やはり、各社を扱う総合代理店やネット上の比較専門業者などの利用が必要になります。
大切な火災保険ですから、是非、専門家を通じて、あなたにあった火災保険(損保会社と保険内容など)選びを進めることをおすすめします。
火災保険の一括見積は、こちら⇒「火災保険一括見積もり」
最後に
結局は、余程の安全地帯(ハザードマップ上)、安全住居(強固で高層マンション等)でない限りは、近年の気候変動に伴う集中豪雨の多発などから万一に備えて火災保険には、少なくとも家屋についての水災補償を付保されることをおすすめします。
なお、「水災」については、「水害被害相次ぐ!あなたの火災保険大丈夫?「水災補償」付いている?」を是非参考にご覧く願います!
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