ふるさと納税額過去最高!住民税や社保等の負担軽減効果大に人気旺盛!

ふるさと納税の2020年度寄付総額が約6725億円となり、寄付件数ともども過去最高になったことが28日、分かりました。

ふるさと納税、過去最高6725億円 「巣ごもり需要」背景か 20年度

(要約)寄付総額は、制度開始以来12年連続で最多を更新した。
自治体別の受け入れ額順位は、1位宮崎県都城市、2位北海道紋別市、3位同根室市
ふるさと納税による21年度の住民税控除額の多い順は、横浜市176億円、名古屋市106億円、大阪市91億円。

ふるさと納税は、地域へ貢献と節税が簡単にでき地域の名産品が受け取れる魔法の杖!

ふるさと納税は、故郷や応援したい自治体へ寄付を通して地域振興に寄与できる上に、寄付先の自治体からお礼の品を受け取れます。さらに、寄付者は、寄付による税額控除が受けられ大変メリットの大きい制度です。

寄付金は地域の産業振興に寄与

地域は受け入れた寄付金額から「寄付額の3割以下の地場産品」などの返戻品支出を差し引いた金額が振興財源として確保できる

寄付者は2千円を差し引いた金額が税額控除され返戻品も受け取れる

ふるさと納税者は、寄付額から2千円引いた金額が所得税や住民税等から控除され税軽減が受けられるばかりでなく「寄付額の3割以下の地場産品」などの返戻品も受け取れる

税額控除のメリット

ふるさと納税の減税メリットは通常の寄付に比べ非常に大きい!

通常の寄付の場合

通常の「寄付」は、2,000円を超える部分を「寄付金控除」として他の「社会保険料控除」などと同じく課税対象から除かれる税軽減措置です。

ふるさと納税による寄付の場合

「ふるさと納税」による寄付は、2,000円を超える部分を「税額控除額」として所得税と住民税の課税額から税額控除され、両方合わせるとほぼ全額還付されることになります。

但し、全額還付の上限額がある

但し、税優遇を受ける寄付金額は、本人の所得水準と家族構成により上限があります。

【上限額】

所得の大きさと家族構成(高校生以上の扶養者)により上限額がある。課税所得が大きいほど上限は高くなる!

ふるさと納税を行う人の給与収入等と家族構成によって全額控除となる控除上限額があります。年間の寄附金額が、控除上限額を超えた場合、超えた金額は、自己負担になります。

下記の表は、自己負担額の2,000円を除いた全額が所得税及び住民税から控除される納税額の目安表です。
この目安表は、社会保険料控除額を給与収入の15%と仮定し医療費控除などの他の控除を含めていませんので注意してください。

従って、社会保険料控除額が15%よりかなり大きかったり、医療費控除、生命保険料や地震控除、雑損控除などがあればその分課税所得が下がるので上限額も下がります。その場合は、その分を考慮して収入を下げてこの表を見る必要があります。正確には、サイトのシミレーションを活用することをお勧めします。(ただし、住宅ローン控除や配当控除は税額控除なので、課税所得を算出する際には含まれない控除項目となります)

具体的な計算はお住まいの市区町村にお問い合わせください。

※1.「共働き」は配偶者の給与収入が201万円超の場合

※2.「夫婦」は、配偶者控除を受けている配偶者の場合

※3.「高校生」は「16歳から18歳の扶養親族」、「大学生」は「19歳から22歳の特定扶養親族」を指す

なお、中学生以下の子供は、控除額に影響がないため計算に入れません。 例えば、「夫婦子1人(小学生)」は、「夫婦」と同額になります。また、「夫婦子2人(高校生と中学生)」は、「夫婦子1人(高校生)」と同額になります。

ふるさと納税の税軽減のしくみ

税軽減は、所得税から寄付金の10%、住民税から90%税額控除されます。

課税所得(※1)が310万円で寄付金額が上限以内の場合、「寄付金額」から「2000円」を差し引いた金額に対し、「所得税で10%(※2)」、「住民税で90%」が還元され、合わせて「100%」が還元されるというものです。

※1.課税所得とは、「所得※3」‐「所得から差し引かれる控除項目」の金額で、「所得から差し引かれる控除項目控除」とは、「社会保険や基礎控除等の所得から差し引かれる金額」のことをいう。

※2.各課税所得での所得税率

※3. 「所得」とは

・給与「所得」の例でいうと次の算式で求められます。

「給与収入(賞与等を含む)」‐「所得控除」=給与「所得」

(例)給料収入が600万円の場合、下表による次の計算から426万円の「所得」となります。

・「所得控除額」: 600万円×20%+54万円=174万円

・「給与所得」:600万円‐174万円=426万円

ふるさと納税の税軽減額の求め方

ふるさと納税の確定申告による税の還付額や軽減額は、次のような算式により求められます。

○所得税の控除額(還付額)

還付額=(寄付金‐2000)×本人の所得での所得税率(※1)×1.021

○住民税の控除額(軽減額)

    基本分    +       特例分

{(寄付金‐2000)×10%}  +  {(寄付金‐2000)×(90%‐所得税率×1.021)}

まとめると、「(寄付金‐2000)×約95% 」となり、ほぼ「95%」が次年度の住民税の軽減に反映されることになります。

[課税所得310万円の人が5万円のふるさと納税を利用した場合の計算例]

税項目 計算 還元内容
所得税の控除額
(還付額)
(50000‐2000)×10%=4800 所得税が4800円還付される
住民税の控除額
(軽減額)
(50000‐2000)×10%

(50000‐2000)×(90%‐10%×1.021)

=4800+38300=43100

43100円が次年度の住民税で軽減される。
 合計 4800+43100=47900  5万円の寄付の内47900円が還元される

確定申告不要の「ふるさと納税ワンストップ特例制度」も利用できる

なお、確定申告の不要な給与所得者等が、確定申告を行わなくても寄附金控除が受けられる「ふるさと納税ワンストップ特例制度」があります。

これは、都度各自治体に特例の適用に関する申請書を提出する必要があります。

但し、他のことで確定申告する場合は、これらについて再度ふるさと納税の控除を受ける手続きが必要になります。

従って、毎年、何らかの確定申告を考えている方にはあまりおすすめできないところがあります。

ふるさと納税による減税効果は住民税を基礎にする介護保険料や地域負担費の軽減効果も大!

ふるさと納税による住民税の軽減で、住民税を算定基礎とする国民健康保険料、介護保険料、児童手当や保育料、高校の授業料などの負担軽減にも繋がる場合が多くあります。

また、返戻品は、寄付額の3割以下の地場産品にと規制されたが、なお魅力ある返戻品

過剰な返戻品に対し趣旨に反するとして規制がなされ、寄付額の3割以下の地場産品に限定することになりました。

例えば、5万円の寄付額に対しは、その30%に当たる15000円以下の売価のものを返戻としなければならなくなりました。

売価の設定をどう見るかは別として、例え15000円の返戻品であっても、寄付額5万円のうち、48000円は還元されるため、実質2000円で手に入ることになります。

また、その他のメリット(住民税軽減による社会保険料や教育費の低減等)も享受できる可能性も高いので、依然としてふるさと納税は魅力ある制度と言えます。

但し、年金所得のみの場合や住民税非課税の方はメリットが薄い場合もあるので注意が必要です

所得税及び住民税の納税額が少ない場合は、ふるさと納税による還元原資が乏しいので還付金等のメリットが出ない可能性がありますので注意が必要です。

従って、年金所得のみの場合や住民税非課税の方はメリットを受けられない場合がありますので注意が必要です。

ふるさと納税の利用のしかた

ふるさと納税を利用する方法は、いろんな方法があります。

自治体と直接やり取りをして進める

希望する自治体がある場合は、直接自治体窓口(あるいは自治体のホームページ)に連絡とって資料提供や申し込みをすすめることができます。

大手通販のふるさと納税商品を利用する

また、大手通販でもふるさと納税商品を扱っていいます。

専門サイトを利用する

もっとも重宝なのは、「ふるなび」や「さとふる」などの専門サイトを通じて進めれば、ふるさと納税の申し込みから「返礼品選択」「自治体への寄付金の入金決済手続き」まで完結することができます。

最後に

ご自分の限度額を知り、年度内(1月初め~12月末)で発注すれば地域に感謝されかつご自身の税軽減対策になり、かつ、住民税が基礎となって算定される介護保険料や国民健康保険料、児童手当等の負担軽減にも繋がります。

是非、この制度があるうちは、税金対策としての利用をおすすめします。

ーーーーーーーーーーーー 完 ーーーーーーーーーーーーーー